なるほど!「経年美化」ね。
NHKの「世界はほしいモノにあふれてる」という番組があります。
先日は「JAPAN!究極の大工道具」というなかなか興味深いテーマでした。
職人のこだわりや道具の美しさに迫った映像を紹介する内容です。
出演者のJUJUさんと亡くなられた三浦春馬さんのトークコーナーでのひとこと。
三浦さんが岩手で買ったという漆器を手に取って思いを語る場面です。
「少しずつ色落ちがわかるんだけど『経年美化』として楽しめる。それが漆の良さなんですね。」
と漆器の魅力をつぶやいていました。
えっ、『経年美化』?
普通に思い浮かぶのは、新しいものは古くなっていくと言うことです。
古くなるということは・・・
鉄は錆びてボロボロになる。
プラスチックはもろくなりヒビがはいりボロボロになる。
コンクリートは砕けて剥がれてボロボロになる。
木は腐って朽ちてボロボロになる。
これらは総じて"経年劣化"の仕業です。
しかし、古くなってこその価値を評価されるものがあります。
アンティーク家具や古民家の人気もそのひとつです。
色合いとかコントラスト、温かみとか味がその空間を包むのは、
自然が時間をかけてはぐくみ、人が手をかけて磨いてきた証でしょうか。
明らかに工業製品では得られない美しさです。
今更ながらですが『経年美化』という言葉、気に入りました。